テレビ音楽番組の「ミュージックステーション」のMCを務めるタモリさんが「同一司会者による生放送音楽番組の最長放送(英語タイトル:Longest running live TV music show hosted by the same presenter)」でギネス世界記録認定されることが分かりました!
『ミュージックステーション』=『タモリさん』というくらい、お茶の間に浸透している人気の音楽番組。
ギネス世界記録認定のインタビューで、タモリさんは印象に残っている出来事として「t.A.T.u」を挙げました。
2003年にMステに出演したロシアのデュオ「 t.A.T.u 」。生放送で歌う直前に姿をくらまし、ドタキャンをしたというこの出来事。
この出来事の真相とは一体何だったのか。本当にただのドタキャンだったのか。
この記事では、 「 t.A.T.u 」 ドタキャンの真相をお伝えしていきたいと思います。
目次
ギネス認定されたタモリさんのコメント
まずは、ギネス認定されたタモリさんのコメントを見ていきましょう。
――このたびは2度目のギネス世界記録認定となりましたが、お気持ちはいかがですか?
1回もらうだけでも大変なことだと思うのに……。決して自分を褒めているわけではないですけれど(笑)、2回もいただけるなんて思ってもいなかったので、大変光栄なことです。
――この35年間の『ミュージックステーション』の中で一番印象的な出来事、記憶に残っている出来事を挙げるとしたらなんですか?
それはやはり、t.A.T.u.でしょう(笑)! あれは忘れられないですし、あれを超える出来事はないでしょうね……。
(後略)
タモリ、Mステでギネス認定 35年で忘れられない出演者は「やはり…」 (マイナビニュース) – LINE NEWS
タモリさんはこのように話しており、印象に残っている出来事として「 t.A.T.u. 」を挙げました。
「 t.A.T.u.」とはいったいどんな歌手なのか、当時に何が起こったのか、お話していきたいと思います。
ロシアのデュオ「 t.A.T.u 」とは?

ユニット名 | t.A.T.u (タトゥー) |
出身地 | ロシア モスクア |
ジャンル | エレクトロニカ オルタナティヴ・ロック |
活動期間 | 1998年ー2011年 2012年ー2014年 |
メンバー | リェーナ・カーチナ ユーリャ・ボルコワ |
1998年にロシアで結成されたデュオアイドルの「 t.A.T.u (タトゥー)」。世界的に大人気であった「 t.A.T.u 」は日本でも200万枚以上のヒットを記録しています。
ブレイク当時は2人が「レズビアン」であることを大々的に押して売り出しており、パフォーマンス中にキスをするなど、話題に上がっていました。
彼女たちの歌は、世界中のLGBTQの若者たちにとっての「聖歌」にもなっていたそうです。
しかし、実際は2人はレズビアンではありませんでした。2人を世界的に有名にするための、プロデューサーの戦略でした。
その戦略に対して、リェーナさんはこう語っています。
私は、映画のなかで役を演じているように思ってた。
レズビアンだったことはないし、女の子に興味を持ったこともない。自分がやっていることに対して、疑う気持ちもあった。
だって、私自身とは違うものを演じなければならなかったから。
でもそのあと、もしそうした人たちを助けられるのなら別にいいじゃないかって、思い直したの。
COURRIER JAPAN より引用
この戦略がのちのMステのドタキャンにも大きく関係しています。
「 t.A.T.u 」は2011年に一度解散し、2013年に再結成。2014年に開催されたソチオリンピックのプレショーに出演しましたが、その後すぐに2度目の解散をしました。
ドタキャン事件の真相
- 経緯
「 t.A.T.u 」がMステに初出演したのは2003年6月27日。この放送回で「 t.A.T.u 」は冒頭の挨拶をし、タモリさんとも会話を交わしました。
しかし、その後「 t.A.T.u 」がテレビの前に姿を現すことはありませんでした。
このドタキャン事件が起こった時、タモリさんは困惑しながらも状況を説明。「 t.A.T.u は出たくねぇと…」、「 t.A.T.u!今ならまだ間に合うぞ!」と笑いに変え、周囲に配慮した対応をしていました。
このドタキャンした時間の穴を埋めるべく、立ち上がったのは、ロックバンドの「THEE MICHELLE GUN ELEPHANT(ミッシェル・ガン・エレファント)」です。
この回で、Mステ初登場であった 「THEE MICHELLE GUN ELEPHANT(ミッシェル・ガン・エレファント)」は既に自分たちのパフォーマンスを終えて待機していました。
彼らはMステを助けるべく、もう一曲歌うことを提案 。再びステージを披露し、尺を稼ぎました。
- 真相
当時は「自分たちのステージを日本のアーティストが邪魔した」といった理由でドタキャンしたと、2人の意向で報じられていました。
しかし、これはプロデューサーのイワン・シャポヴァロフさんの指示であったと、後に明かしています。
朝日新聞社のインタビューでリェーナさんはこう語っています。
(テレビ朝日の)ショーに出た時、突然電話してきて、『そこから出なさい』と言った。
『何で?みんな待っているよ』と言うと、彼は、『後で説明する。とにかくそこから出なさい』と言った。
リハーサルも終わっていた。楽屋に座り、衣装も着ていた。出演準備は整っていた。
突然、出演直前に出演禁止令が出た。
多分、私たちにはその時、知恵が足りなかった。
その時はただ彼の言うことを聞くだけだった。
当時の事を後悔していると、彼女は言います。出来る事なら日本復帰をしたいと。
その後、『ゴメンナサイ』という曲を作り、日本へ行き歌いましたが、大勢の人に受け入れてもらうのは難しかったようです。
こちらは実際にお二人にインタビューした記者さんのツイートです。
まとめ
話題作りという大人たちの戦略に巻き込まれた、「 t.A.T.u 」のお二人。もっとほかの売り出し方はなかったのか?と疑問に思ってしまいます。
ただ、彼女たちの曲やそのパフォーマンスに魅了された方、勇気をもらった若者も多く、一概にその全てが悪いとは言えないのですね。
私はただひたすらに、「 t.A.T.u 」のお二人の名誉回復を心から願っております。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!
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誤解している方もいらっしゃると思うので、この真相を多くの方に知って頂きたいです。